Cc-jp mailing list

[Toshihiro Igi <igi AT hear.to>]

猪木です。

>この辺の話を読んでいて，ソフトウェア開発を外注に出す時って大抵は基本契
>約で「人格権の不行使」が謳ってあるなぁ，と思い出しました。

これはそのとおりです。企業は無効リスクをとっています。
しかし、CCjpは普通の個人ユーザーが多いので、そのリスクの負担を
個人ユーザーに求めるかどうかという点が問題だと思います。

>個人で著作物を公表する場合と企業や団体が著作物を公表する場合では人格権
>に対するニーズが異なるように思います。例えば現在ある Attribution, Non-
>commercial, No Derivative Works, Share Alike の組み合わせにより「人格権
>の不行使」のニーズが高そうなものに件の条項を付加するとかいうのはどうで
>しょう。
>
>Noncommercial オプションがなく商用利用を許可している場合は「人格権の不
>行使」の条項を追加するとか，No Derivative Works オプションがあって派生
>作品を原則として認めない場合には人格権について言及しないとか。

この方法もありうると思います。
実際にどのタイプのライセンスがどういう用途に使われているのかなどをあら
ためてチェックしてみる必要がありそうですね。

>個人的な意見として名誉毀損に相当するような使い方をされた場合には，著作
>権を盾にするのではなくちゃんと名誉毀損として訴えるべきじゃないかと思う
>のですが，実際のところ法の現場ではそういうのは難しいのでしょうか。

ものすごく大雑把に言ってしまうと、名誉毀損だと名誉を毀損したか否かが
争いになるケースが多いのでその分大変ということはあるように思います。
しかし、明らかに名誉毀損というケースでは、論理的思考能力とねばり強さと
若干の学習意欲などがあれば自分でも解決できる問題のような気がします。

-- 
Toshihiro Igi <igi AT hear.to>